海外での健康管理

外国で生活をしたり勉強に出かけることは、国際化が進んでいる今日では、特別なことではありません。しかし、健康面で意外なトラブルが発生することがありますので、一人で安全を守るにはそれなりの準備をしておかなければなりません。
新入生向けに定期健康診断時に配布している『宇大生のためのからだと心の健康マニュアル』中の「海外渡航にあたっての健康管理-備えあれば憂いなし-」もぜひ読んでおいてください。


【海外でかかる恐れがある疾患】

感染ルート 感染源 感染症病名
飲料水、食物 氷、生もの、刺身、生水、サラダ 赤痢、腸チフス、コレラ、ウイルス症下痢、A型・E型肝炎、寄生虫等
患者との接触 現地の人たちと狭い家や学校で暮らす場合 インフルエンザ、サーズ、結核等
動物にかまれる、動物の排泄物 飼鳥、犬等の哺乳動物 狂犬病、破傷風、オウム病、包虫病、住血吸虫等
毛皮製品 肺性炭そ病
土の上をはだしで歩く 住血吸虫、寄生虫、破傷風等
淡水に入り潜水する ネズミの糞尿 ワイル病等
昆虫 マラリア(アマゾン、アフリカ、次いでインド、東南アジア)、デング熱、ジカ熱
性的行為 唾液・血液等 HIV、膣トリコモナス、ヘルペス、B型肝炎、クラミジア、梅毒等
医療行為 輸血、ハリ治療、かみそり、ピアス等 B・C型肝炎、梅毒、HIV等

【予防接種】
現在、日本から入国する旅行者に対して予防接種が義務付けられている国は、アフリカの一部の国のみです。先進国への渡航時には、日本国内で通常の予防接種が完了している成人は特に追加の必要はありません。しかし、渡航先の国や滞在期間、仕事の種類によっては、黄熱、コレラ、ペスト、A型肝炎、B型肝炎、日本脳炎、狂犬病、破傷風の予防接種をお勧めします。
海外へ行く予定が決まったら、厚生労働省検疫所のホームページにおいて、感染症の流行状況や予防接種の要否について情報収集し、必要な予防接種は早めに済ませましょう。予防接種について相談したい場合は、できるだけ早く保健管理センターに来てください。
以前から治療を受けている病気のある場合は、診断、治療の内容について医師からの英文の診断書を用意しておくとよいでしょう。


■新型コロナウイルス感染症の流行について
新型コロナウイルス感染症については、情報が刻々変化しています。 必ず外務省、現地日本大使館、 厚生労働省等のホームページを確認し、最新の情報を入手するようにしてください。